哺乳動物は生き延び、恐竜はなぜ滅びたか。

 古雑誌を整理していたら、昭和54年3月号の雑誌「アニマ」の「恐竜特集号」が出てきた。恐竜に関するいろいろな議論がされており、思わず読みふけってしまった。

 6500万年前、直径10kmほどの巨大隕石が宇宙から飛んできた。現在、中米・ユカタン半島沖に残っている直径100kmのクレーターから推定できることは、巨大隕石は、秒速20キロ(音速の約50倍)で南から接近。地面と20-30度の低い角度で衝突。2004年にNHKから出版された「地球大進化4」によると、この衝突で起きた大爆発は、巨大なきのこ雲と共の、数兆トンの灼熱した岩石の粉塵をまきあげ、世界中に降り注いで、森林火災を引き起こした。マグニチュード10以上の大地震や400M以上の大津波も発生した。太陽光線は、粉塵にさえぎられて地表は真っ暗になり、さらにどす黒い酸性雨が降り注いで、平均気温が低下、「衝突の冬」とよばれる寒冷期が十数年間も続いた。光合成ができなくなって、植物は枯死し、草食動物は餓死し、肉食動物も餌になる動物がいなくなって餓死する。K-T境界の大量絶滅とよばれる事件で、ここで恐竜の中世代が終わり、哺乳動物の新世代が始まる。やっと空気が澄んで、太陽光線が戻ると、今度は衝突の森林火災で増加した炭酸ガスの温室効果のため、地球の温暖化が始まった。(この温暖化が収まるのは、森林の回復を待たねばならなかった。)

 これは、「恐竜絶滅」の原因に対する定説だが、僕がわからないのは、この大災害にも拘らず「哺乳動物の祖先はなぜ生き残ったのか」である。恐竜の時代にも、哺乳動物は確かにいた。では、彼らは恐竜と何が違うったのだろうか。考えられる要因は、
   1、恐竜は大きいが、哺乳動物の祖先は小さい。
   2、恐竜は変温動物?だが、哺乳動物の祖先は恒温動物。
   3、恐竜の繁栄したのは、現在に比べて、高温、低酸素、高炭酸ガスの時代。
   4、哺乳類が繁栄したのは、花や果実ができる植物ができてから。

 巨大隕石が衝突した頃、哺乳類の祖先はまだ子犬くらいで、夜行性だったらしい。これに対して、恐竜は小さなものでも象位(5-6トン)あり、大きなものはその10-20倍に達する。それだけの体重を維持するには、それだけ多くのエネルギー(食料)がいる。小さな動物は、少しの食べ物でも生き残れるが、大きな動物はそれができない。多分これが一番大きな要因だろうが、2の要素も否定しがたい。
 恐竜が変温動物なら、太陽光線や太陽熱の減少は致命的だが、夜行性の恒温動物である哺乳類の祖先には影響が小さい。ただし、恐竜の一部は、恒温動物であったという説もあり、この違いは、要因としてあまり考えなくても良いのかもしれない。なぜなら鰐の様な爬虫類(=変温動物)が生き残っているのだから。
 3と4は、恐竜と哺乳類が、それぞれ優位性を発揮できる環境の比較で、大量滅亡の原因とは考えにくい。鳥や(たぶん恐竜)も、気嚢と言う効率の良い呼吸システムを持っており、低酸素でも生きてゆける。また、哺乳類は花や果実のアルカロイドに対する耐性があり、それらを食べることが出来る。

 所で、この200年で、先進国の平均身長は10センチ以上伸びたといわれる。シェイクスピアの生家を訪れた時に、天井の低いのに驚いたことがあったが、日本でも天井に届くような背の高い若者が増え始めた。アメリカでは、500KGを越えて、自分では動けなくなっている人がでている。日本でも、太りすぎて膝を痛める人が多くなり、車椅子が増えた。大きいことって、良いことばかりではなさそうだ。日本に大地震が来たら、大きくなりすぎた日本人、大丈夫かな?。

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