古雑誌(1)日本唱歌集

 本棚に積んであった古雑誌、「終活で処分するかな」と思いつつ、取り出してみた。昔読んだ記憶はすっかり無くなってしまっているので、なかなか新鮮で面白い。老人介護施設に通うときに、持ち出して読み直している。

 今日読み返したのは、雑誌「太陽」の昭和53年6月号で、日本唱歌の特集号。介護施設へ通うようになって、誤嚥防止の口腔体操として、唱歌や演歌を歌うことが多くなったので、子育て中の現役のサラリーマン時代とは、唱歌に対する見方も異なる。あの頃の唱歌に対する思いは軽い懐かしさだけだったが、今は滅び行くものへの郷愁も混じる。そういえば、尊厳死協会の機関誌にも、毎号、写真をバックにした唱歌が載る。

 特集には明治から昭和の代表的な唱歌30曲の歌詞が、写真や絵と共に紹介されていた。
     1)仰げば尊し
     2)朋友
     3)二宮金次郎
     4)数え歌
     5)親の恩
     6)田舎の四季
     7)朧月夜 
     8)霞か雲か 
     9)若葉
    10)鯉のぼり
    11)茶摘み
    12)夏は来ぬ、
    13)蛍、
    14)納涼
    15)海 (松原遠くきゆるところ・・・)
    16)故郷の空
    17)村祭り
    18)菊の花
    19)もみじ
    20)野菊、
    21)冬景色
    22)冬の夜
    23)1月1日
    24)早春賦
    25)夜の梅
    26)だいこくさま
    27)さるかに
    28)きんたろう
    29)うらしまたろう
    30) 鉄道唱歌

 この中で、1から5までは、は明治の唱歌。この時代の唱歌は、修身(道徳)教育の一環と看做されていた由。そういえば、なんだかお説教臭い。「仰げば尊し」は終業式には必ず歌ったが、蛍の光や雪明かりで、勉強するなんて事は、昭和生まれの子供でも信じられないことだった。昭和生まれの僕は、そのほかの4曲を学校で習った記憶がない。
 6から25までは、日本の自然を謳ったもの。でも6、14、18、25の4曲は歌った記憶がない。早乙女の田植えや稲刈りが機械に代わり、蛍や蛙やメダカがいなくなり、日本の四季が唱歌の中にだけ残っているようになったのは、何時頃だったろうか。門松や鯉のぼりも消えつつある。
 26から29までは、おとぎばなし唱歌。僕の時代は誰でも知っている話だったが、今の子供達はどれくらい知っているのだろう。
 30の鉄道唱歌。新幹線が出来て、昔話になった。

 この古雑誌、あと100年もしたら、貴重な歴史資料になるかもしれない。処分するのは止めよう。

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