第5章-2)ポリグラフ(無呼吸症の確認検査)

 睡眠時無呼吸症(=SAS)の確認は、ポリグラフ(=PSG)によって行われる。ポリグラフとは、1)脳波、2)眼電図、3)頤(アゴ)筋電図、4)心電図(又は脈拍)、5)気流(呼吸)、6)呼吸努力、7)血液中の酸素飽和度の7項目の記録が取れるものを言う。しかし、これだけ多くの検査を、終夜行うことは、設備のある「病院」に入らねばならない。でも、それは大変なので、まず「自宅」での、スクリーニングが行われる。僕が受けた「スマート・ウォッチ」というスクリーニングでは、気流、呼吸努力、イビキ音、脈拍、血液中酸素飽和度の測定から、無呼吸症が判定された。

 気流(呼吸の流れ)は、口と鼻のマスクについた圧力センサーで測られる。呼吸努力は呼吸をするための筋肉の動きで、胸及び腹につけたベルトが拾う。これらが簡単な装置で計測できる事は想像できたが、血中酸素濃度が、指につけた簡単な装置で測定されたのは驚きであった。

画像 酸素を含む動脈の血は鮮紅色、酸素を含まない静脈の血は暗赤色,と酸素の含有量によって、血の色が変わることは、誰もが知っている。その色の違いから、酸素の含有量を割り出すのがパルスオキシメーターである。LEDが作り出した、赤色光と赤外光を、指先に当てて、その透過光を測定するだけで、左のグラフから、酸素濃度が算出される。因みにHbはヘモグロビン、HbO2は酸素と結合したヘモグロビンである。静脈や、他の組織からの透過光もあるが、それらには脈拍が無いので、取り除くことが出来る。原理的には、複雑ではないが、計算は複雑で、マイクロ・コンピューターの発展がなかったら、出来なかった機器だろう。 このオキシ・メーター、周りに赤外線ランプや強い光があると、狂うことがあるらしいが、暗い寝室での測定で、その心配はない。

 手元には、スマート・ウォッチによるオキシ・メーターのデーターが2つある。1回目はCPAP治療を始めた時のもの、2回目は1年後に『脳卒中による筋肉の麻痺が、かなり自然回復した』と感じられたので、あえて検査を依頼した物である。ドクターは「1回目とあまり変わりがないはず」だからと、この検査に乗り気でなかったが、結果は次のように大きく違っていた。
                      2013.4.04     2014.4.23.      
 酸素濃度 95-100%         81.8%      95.6%
         90-94%         12.4%      4.0%
         85-90%          3.2%      0.3%
         80-85%          1.3%      0%
         79%以下         1.1%      0%
     最低酸素濃度         59%      81%

 指先で測定された酸素濃度%=HbO2/(Hb+HbO2)は、正常なら97%以上らしい。でも僕の場合,最初の無呼吸症の検査では、睡眠中のほぼ18%の時間が、酸素濃度95%以下であった。2回目の検査では、この酸素濃度不足時間が、睡眠時間の5%以下に短縮されている。また無呼吸の頻度数を示す、無呼吸指数RDIも35.8から26.5回/時間に改善されている。でもまだ無呼吸症であることには変わりがない。

 風紋・老いを生きる リハビリと尊厳死 第5章 睡眠と無呼吸症

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