サファリ(3)エレメンテイタ湖畔

 夕暮れのナクル湖を後にして、今晩の宿泊先である、エレメンテイタ湖畔のデラメア・キャンプに向かう。夕闇の迫る頃、高速道路を離れた我々の車は、ブッシュとも原生林とも言える森の中の悪路に迷い込んだ。ドライバーの話では、ナクル湖からキャンプまでは1時間程度とのことであったが、既に1時間半程走っている。しかし、此処はアフリカ、「遠い所は、何処でも一時間程度の距離」と表現するらしい。二時間近く走ったら、暗闇の中から明かりが漏れてきた。

画像 客は我々のグループだけらしい。従業員が総出で我々を出迎えてくれる。フロントの前のテラスで、ウエルカム・ドリンクを飲んでいる間に、ベテラン添乗員のTさんが、チェック・インを済ませて、部屋割りを決める。フロントから、それぞれのテント・ハウスまでの距離は、平均年齢の若い順に、遠くなっているという。飛び抜けて若い長女と一緒の我々のテント・ハウスは、一番遠い。フロントから150メートルは離れている。暗い夜道を、懐中電灯で照らしながら歩くのも、若さ故なら悪い気はしない。隣のテント・ハウスまでは、どのテント・ハウスとも20メートル以上の間隔がある。プライバシィの重視だという。

 トイレとシャワールームは、コンクリートで出来た恒久施設。そこから木の皮で葺いた屋根が張り出している。その屋根の下にテントを張ったのが寝室。絨毯を挟んで、両側にベッドが並び、枕元には、荷物を置くスペースや、化粧スペースまである。壁がテントであることを除けば、ホテルのツインベッドルームと、さしたる差はない。

 夕食は戸外でバーベキュー・パーティ。天の川を見ながら、赤ワインに酔う。長女の隣に座った、現地のツアー会社の社長のアダムス氏がホスト役。ケニア人だが、アメリカで教育を受けた人なので、やはりアメリカ留学経験のある長女とはよく話が合うらしい。

 夕食の後はナイト・サファリ。旅の疲れの出た年長組は、テントでお休み。でも、若い我々は、サーチライトを持ったガイドと一緒に、テントの近所の森をドライブ。小動物達の活動ぶりを眺める。昼間は半袖シャツで充分であったのに、今は厚手のジャンパーを羽織っていても、風を切って走ると、結構寒く感じられる。

画像 日頃は朝寝坊でも、旅に出ると朝早く目が覚める。旅の快い疲れで熟睡するのと、早寝のせいらしい。昨晩は11時に就寝したので、今朝は5時頃に目が覚めた。テントの外に出てみると、まだ星が輝いていた。懐中電気の下で、荷物を纏める。モーニングコーヒーを済ませて、6時半に朝のサファリ・ドライブに出発。朝もやのかかった、エレメンティタ湖の干潟では、ウォターバック(Waterbucks=水辺に住む玲羊の一種)のカップルが草をはんでいる。この湖も、ソーダ湖だが、干潟に草の生えている事から推察すると、ソーダ分はナクル湖より少ないのだろう。でも、この湖も、小フラミンゴの住家である。湖にピンクのリンクが浮いているのは、ナクル湖と同じである。

 7時半の朝食の後、テントに戻ると、そこには、エレメンティタ湖の全景が眼前に広がっていた。昨夜も今朝も、暗くてわからなかったのだが、我々のテントは、一番見晴らしの良い位置に在った。8時45分の出発まで、フラミンゴの湖を充分に堪能する。


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